先月、札幌の小学2年生が給食で出たプラムの種をのどにつまらせて亡くなったというニュースを見た。
  先生方の対応(子どもへの事前の注意、救急手当て、医療機関への連絡など)もむなしく命は救われなかった。
  自分の息子も2年生だからか、ガイアでもキャンプや森のようちえんで食事を提供することがあるからか、
  人ごととは思えなかった。
  女性キャスターの、「今後は種をぬいたものを提供するなど検討してほしいですね。」との言葉に、
  僕の中で違和感があった。
  子どもたちを預かる学校や団体が、安全について最大限の対策をすることは当然だが、
  どのような枠を設定するのか、どこまで環境を整えるのかということを決めるのは、簡単なことではない。
  正確に言えば、簡単に決めてはいけない、と思う。
  子どもたちによかれと思って大人がしていることが、様々な体験の機会を奪っているかもしれない、
  という自己意識をもつことが必要だと思う。

  大人の都合だけで決めたルールに沿って「あれは危ないからダメ」「これは決まっているからダメ」では、
  せっかく子どもたちから発せられた意欲も萎え、楽しみは消えていく。
  
  子どもに対しての大人の数が少なすぎると、自然と子どもたちを管理しなくてはという意識も生まれ、
  一人一人の心がどうしても感じられなくなりがちだ。
  現代の子育て世代からも「私たちが子どものころは好き勝手遊んでいたのに、
  今の子たちは縛られてかわいそう」という声をよく聞く。
  ならば、学校や家庭ではできないことを、ガイアでやりたいと強く思う。
  
  同じ「自然体験」でも学校の宿泊学習とガイアのキャンプは違う。
  ガイアには先生はいないがGリーダーがいる。
  彼らは毎週集まって、研修や活動を重ね経験を積んでいく。
  その経験値によって、子どもたちに体験させてあげられる幅も決まる。
  安全へのセンサーと子どもの気持ちを感じるセンサーだ。
  そんなたくさんのGリーダーに囲まれた空間でのびのびと自分のペースであそべるキャンプは、
  きっと子どもたちとっても特別な時間だろう。
  最近、複数の団体から夏のキャンプボランティアにGリーダーを貸してくれないか、
  という問い合わせがあった。Gリーダーはひっぱりだこだ。
  これだけの数の大学生を手間暇かけて育てている自然学校は全国的にも珍しいはずだ。
  そんな彼らが主体になって作る夏のキャンプ、いよいよ始まります!