先月、ガイアキッズの活動を行っている裏で、
  ある親御さんのお話を聴く機会があった。
  
  家族内のことが話題にあがって気持ちをお聴きしたり、
  ガイアの理念をお話ししたりして約2時間過ごした。
  
  終わってから僕自身は「ちゃんと聴けていなかったかなぁ」
  「僕の考えていることも伝えきれなかったかなぁ」と反省していたのだが、
  後日いただいたメールには意外にもとても嬉しくなる言葉があった。
  
  
  「子どもの気持ちを受け止めるには大人も本音の部分を誰かに
  聞いてもらうことが必要で、昨日は思いがけず、
  普段軽くは口には出来ない独りよがりな思いを聞いてもらったと思います。
  
  誰かから心を寄せて聞いてもらうことが
  こんなにも温かいものだとは知りませんでした(感謝)。
  
  『子どもが周りと調和しつつも、主体性を持って生きていく』という
  ガイアの理念はストンと胸に落ち私も今日から現場で(笑)活かしたいと
  思います。子どもたちや周りの人の話、これからはもっとちゃんと
  聞いてあげたいなと思います。」
  
  
  何か人の役にたちたいと思っている時、特別なことができなくても
  「心を寄せてその人の気持ちを聴く」ということから
  始められるのだと改めて思った。

  
  アドバイスなどしなくても、ただ聴くということだけで、
  悩んでいる本人が問題を見つめ直して捉え方を変え、
  元気と勇気を取り戻していくということが起きたのだ。
  
  過去に自分がアドバイスを言うことに意識がいきすぎてしまい、
  その結果、話している人の気持ちを受けとめることができなかった
  という経験もしてきた。
  
  その度に思い直すのは、目の前の人の力を信じようということだ。
  人は誰でも成長したり良くなろうとする力をもともと持っている。
  
  
  だから、ただ聴いてみよう。
  
  まずは家族や友人など身近な人の気持ちから聴いてみよう。
  周りが幸せで元気になれば自分も嬉しくなったり楽しくなれるはず。
  
  大切なのは聴く技術よりも、聴いてあげたいと思う気持ち。
  
  それが相手に伝われば何か変わるはず。
  
  カフェでもお風呂でもコタツでも(笑)。
  
  テレビを消して横にいる人とゆっくりお話しよう。
  
  【文:守屋 謙】