4月に入り新しい子どもたちや保護者様、
  そしてGリーダーとの出会いが始まったが、3月末は別れの春でもあった。
  
  卒業したGリーダー以外に、ガイア自然学校を辞めたGリーダーが5人いた。
  (Gリーダー登録は1年更新制にしている。)
  
  理由は様々で1つではないが、共通していたのは
  活動や研修が楽しめなくなっていたということ。
  残念な気持ちと申し訳ない気持ちとが入り交じり、
  考え込むことの多い年度末だった…。
  
  繰り返すが、Gリーダーにとっては
  この活動が楽しめなければ続けられない
ということを改めて感じた。
  
  しかし、実際Gリーダーにとってはただ楽しいだけではないことがある。
  
  子どもたちの命を預かっている責任感。
  経験を重ねていくにつれ、準備された活動にただ参加するのではなく、
  自ら企画して子どもたちが安全に楽しめる
  心地よい環境を作るという役割がある。大変である。
  
  しかし、役を持つことでGリーダーは変わる。
  「サービスを受けることに慣れすぎた最近の若者」のままではなく、
  「場に何が必要かに気づけ、自ら行動できる人」に成長する。
  
  大変な役割の中にこそ、楽しみややりがいをみつけてほしいと願っている。
  
  よく「大学生はボランティアで来ているのですか?」ときかれる。
  僕は「ガイアを続けているGリーダーにとっては
  ボランティアという意識はなく、楽しみややりがいを得られる仲間と
  環境があるから来ているのだと思います。」と答えている。
  
  
  昨年度末に各プログラム年間参加者にご回答頂いた
  アンケート結果を紹介したい。(9項目から複数選択式)
  
  「Gリーダーに求めるものは?」の回答で最も多かったのは
  「安全管理」だった。回答頂いたほぼ全ての方が挙げていた。
  当たり前だが「安全が最優先される」声として真摯に受け止めたい。
  
  次に多かったのは「子どもの気持ちを受けとめる力」だった。
  この回答を見て僕自身は嬉しい気持ちになった。
  なぜなら、ガイア自然学校の活動で最も大切にしていることの1つが
  「気持ちを受けとめること」だし、それが親御さんにも求められている、
  そして伝わっていると感じたからだ。
  
  
  ガイアではGリーダーには「成長すること」を求めている。
  どんな成長か。
  一言で総じて言えば、「コミュニケーション能力の向上による
  人間的成長」
である。
  
  安全管理もカウンセリングマインドも、実行し発揮するには
  コミュニケーション能力が必要だ。
  
  子どもとGリーダーの間に、またGリーダー同士の間に
  コミュニケーションのない現場には事故が起きやすいと思っているし、
  コミュニケーションの基本は「聴く」ことだと思っているのだ。
  
  
  どうか保護者様にもGリーダーの成長を厳しくかつ温かく、
  見守るだけでなく関わって頂ければと厚かましくも願っています。
  【文:守屋 謙】