先日のガイアキッズ「砂とあそぶ」では、1コースでは快晴の夏日だったものの、
  2コースでは北風吹く曇天、というコンディションだった。
  それでも、多くの子どもたちが全力であそび、その1日を楽しむことができたことに
  僕は大きな達成感と喜びを感じた。
  なぜなら、「ガイアの特徴である自由にあそぶことと
  安全管理を両立する」
ことができたと感じたからだ。
  
  
  強い北風のせいで波は高く、曇天と20度程しかない気温の中での活動だった。
  「今日は海に入るのは危険なので禁止」と、
  ルールを作って安全を守ろうと思うのが普通かもしれない。
  しかし、僕たちは海に入った。
  波打ち際で波を飛び越えたり、波に乗ったりして笑顔と歓声があふれていた。
  今までの似た状況から実経験し、その日期待していた通りの
  子どもたちの明るい表情に嬉しくなった。
  またその一方で、
  強い波に転んで巻かれて砂まみれになった子どもを引き上げたり、
  沖に泳いでいきたがる子どもには、「怖いから戻ろう!」と
  体で止めるGリーダーがそばにいて、さらに全体を見守るスタッフからも
  同じ声が届いていた場面もあった。
  水に入っていた時間は長くはなかったが、多くの子どもたちが
  波の迫力、水の楽しさや怖さを体験した一日になったと思ったのだ。
  人工のプールやアトラクションにない、
  自然の中であそぶということの価値がそこにはあった。
  
  
  ガイア自然学校の安全管理は「関与しながらの観察」で行っている。
  
  Gリーダーは子どもを監視だけすることはなく、一緒にあそぶ中で見守っている。
  子どもたちの「やりたい!」を最大限叶えてあげたいと思い、
  彼ら自身が責任の取れる範囲で「自由という最大のよろこび」を
  子どもたちと一緒に謳歌している。

  
  決して「好き放題にやらせている」わけではないのだ。
  
  だからGリーダー一人ひとりが自分で考えて判断し行動する力が育つ。
  
  もちろんGリーダーにも経験の差はあるので、
  全体を見守るスタッフがカバーする組織力がガイアにはある。
  
  
  その夜のふりかえりで、4年生とペアで活動した2年生のGリーダーは言った。
  
  「僕の理想とするリーダー像が見えた。
  自分はまだできないけど、伸ばしたいところがはっきりした。」
  
  こうしてまた新しいGリーダーが育っていくプロセスが、ガイア自然学校の力となる。
  
  夏のキャンプシーズンがもうすぐやってくる。
  
  子どもも、Gリーダーも、ガイア自然学校も成長できる活動を、
  楽しく安全にやり遂げたい!
  【文:守屋 謙】