今年度、NPO法人ガイア自然学校とやまは、
  一般社団法人日本アウトドアネットワークが定める安全基準を満たす、
  「セーフティアウトドア事業者」として認証された。
  
  また、NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟より、
  「森のようちえん団体安全認証」を受けた。
  
  認証には、指導者の資格取得や経歴、安全管理マニュアルの運用、
  傷害保険や賠償責任保険への加入などが条件だ。
  
  日本アウトドアネットワークとは、
  自然学校運営を生業とするプロ集団の全国組織である。
  
  森のようちえん全国ネットワーク連盟とは、
  森のようちえんの普及や団体間交流、指導者養成などを目的としたネットワークだ。
  
  自然体験活動という分野において日本の中心的存在にある2つの団体で、
  相次いで安全認証制度が導入された理由は一つ、子どもたちの安全を守るためだ。
  
  
  
  背景には自然学校や森のようちえん団体の増加に伴って、
  重大事故を起こしてしまう団体が少なからずあるという現実がある。
  実際、森のようちえんの団体安全認証講習会に参加してみると、
  「保険ってなに?」「安全管理マニュアルって必要なの?」という
  事業者も参加していたと、スタッフから驚きをもって報告を受けた。
  
  一口に「自然学校」や「森のようちえん」と言っても、
  事業内容、規模、運営体制、理念など様々なのだ。
  
  
  
  「じゃあガイアとやまは安心なのか?」という問いに対しては、
  「絶対に安心です。」とは言えない。言ってはいけないと思っている。
  その油断と傲慢さが破滅を招くと思っている。
  
  ただ一つ言えるのは、
  「あらゆるリスクに対して、安全管理に取り組み続ける」ということだ。
  常に謙虚であり続けることを大事にしている。
  
  二○○七年の設立以来、年間延べ2000人以上(昨年度)の子ども達を預かり、
  事業を継続してこられた核心はそこにあると思っている。
  
  
  
  「ガイアは自由だけど危険じゃないのか?」という問いに対しては、
  「自由と安全は両立できる」と答えたい。
  それを実現するための基本は子どもとスタッフとのコミュニケーションである。

  
  子どもの気持ちも、関わる大人の気持ちも大切にすること。
  禁止ルールで縛るのではなく、
  一人ひとりに対応して状況判断し、挑戦と安全を見守っていくのだ。
  
  
  この夏も、子ども達が安心して活動を楽しめるよう、
  スタッフとGリーダーの総力を挙げて臨むことを誓います。
  【文:守屋 謙】