「今からケーキ作りと夜ごはんづくりをするので、好きな人とグループになってくださーい♪」
  森のクリスマスキャンプでマームからみんなへのお知らせがありました。
  このキャンプでは最初からこちら側で決めた「班」を作らずに、
  子ども達の意思とその場の流れで自然とグループを作る形をとりました。
  
  もともとガイア自然学校の活動では、班が決められている場合でもそれは強制されるものではなく、
  好きな友達とあそびたい気持ちをできるだけ尊重しています。
  それでも「班」という形を取ると、「班の中でやりたいことが違う」時に
  子ども達に我慢してもらうこともあれば、リーダーが班をまとめることにパワーをとられすぎて、
  大切な一人一人の感情が見えなくなってしまうこともあります。
  素直でけなげな子ほど班という枠にはまり、やりたいことを主張できずに周囲の意見に押され、
  浮かない顔をしていることも。(大抵は時間とともに明るい表情に変わっていきますが。)
  もちろん「我慢」も生きていく上で必要なことではありますが、
  それは普段の学校生活などで充分体験しているはず。
  だからこそガイアでは、より自由にのびのびとあそべる方法の一つ、
  班を作らない「フリーキャンプ」をこの冬から試験的に実施しています。
  
  自分の好き勝手し放題では、協調性が育たないのでは?ということを思われるかもしれません。
  ですが協調性や主体性というものは、無理矢理枠の中にはめて「この班で協調しろ」というよりも、
  自分ができることを発見して手伝うことや、集団の中に自分のタイミングで勇気を出して一歩入っていく体験などで、
  本当に身につくものではないでしょうか。
  
  つまり言いたいのは、
  待つことが大人に求められているということ。
  大人の意図したタイミングでみな効率的に成長させるという感覚は、工場でモノを生産しているようなこと。
  子どもたち一人一人の個性が育つことを信頼して待ちましょう。
  子どもは遊びの中で自ら学び、育っていきます。
  さあ、ガイアでお子様を自由にあそばせてあげてください!