先日行われた、ガイアキッズ「森とあそぶ」でのワンシーン。
  
  猿倉山森林公園の広い芝生広場にあるアスレチックの遊具であそぶ子どもたちに対し、
  「森にいこうよー。行かないの?」と声をかけるリーダー。
  
  結局、その班の子どもたちは一日中、遊具や芝生広場周辺であそんで終わった。
  ところが、その班のある女の子は最後にぽつりと一言
  「森にいきたかったな〜」とつぶやいた。
  それを聞いたリーダーは、申し訳ない気持ちや
  くやしい気持ちでやりきれなくなったことを、夜のふりかえり会で思い出し、涙した。
  
  このように、子どもたちがやりたいこととリーダーが伝えたいことがすれ違ったり、
  班のメンバーの中でやりたいことが違って、
  ある子のやりたいことができ ないということは稀にある。
  
  皆さんの親子関係に置きかえてみるとどうでしょうか?
  
  親の自分が子どもに対して、こうあってほしい、こうしてほしいと思っている願いと、
  子どもが違う考えを言う時、違うことをする時があるだろう。
  些細なことから大きなことまで、日常茶飯事かもしれない(笑)。
  
  そんな時、どんな風に関わっているだろうか。
  どんな心持ちでいるだろうか。
  
  大切なのは、
  きちんと子どもの気持ちを聴いて受けとめること、
  自分の気持ちや考えを自分の言葉で伝えること
だ。
  
  そこには押しつけや無視や無関心とはかけ離れた、コミュニケーションが生まれる。
  その土壌があってはじめて、子ども自身の自主性や協調性が生まれる。
  
  自然体験活動もこれを謳うが、親の力には負ける。親が変われば子が変わる。
  その土壌づくりは人任せにしてはいけない。親の責任でもあると思う。
  
  さて、それらの大切なことをできるようになるには、トレーニングが必要だ。
  まずは、親が子どもとあそぶことから。
  自然の中には連れていけなくてもいい。
  遊具でも「あそばせる」のではなく、「一緒にあそぶ」。
  家の中ででもベッドやソファでじゃれあってあそぶ。
  
  そうすれば、子どもから話しかけてくるようになる。そして心の距離がぐっと近づく。
  この感覚、全ての親につかみとってほしいと心から思っている。