先月、石川県のガイア自然学校主催の自主上映会にGリーダーを連れて行ってきた。
  
  「こどもこそミライ」という、3つの園の日常を記録したドキュメンタリー映画だ。
  
  「子どもってスゴイ!」と感動し、涙と笑いがあふれた映画だった。
  何がスゴイと思ったのかというと、きちんと自分の本音の気持ちをぶつけあっているところだ。
  
  子どもたちで輪になって座り、その日思ったことを話し合う場を作っていて、
  相手に対する不満や嫌だと思ったことをそのまま言葉にして出している。
  時にはケンカになり手が出ることもあったが、共に座る大人もギリギリのところまで見守り、
  子どもが全てを出しきるように援助している。
  
  圧巻だったのは、ケンカしている子どもが、
  「嫌いになったわけじゃない。今はケンカをしているの!」と言ったことだ。
  意識的にしているケンカであり、意識的に相手に伝えているのだと感じた。
  
  その後、子ども同士2人きりで部屋に入り、
  しばらくすると仲良く笑って出てきた様子を見て、あっぱれとしか言いようがなかった。
  
  
  
  「本音を言える、言えない」という話は、
  先日のGリーダーカウンセリンググループ(毎月1回、平日夜に希望者数名で行っている)
  でも話題にあがった。
  
  毎週の活動後のふりかえりや様々な人間関係において、
  本音を言っている人がどれだけいるのか、自分は言えているのかということを語り合った。
  
  そんな話をしている時に自分の心に浮かんだ言葉は、
  「他人は変えられない、変われるのは自分だけ。」だった。
  
  子どもたちに「アウトプット(自分の気持ちを言葉にしよう)」と伝えて
  それを実践できる人になってほしいと願うなら、まず子どもたちと関わる
  Gリーダー同士が本音を語り合える関係をつくること、
  そのためにはまず僕自身がもっと本音を伝えることをしなければと思った。
  
  
  
  映画を見て以来、意識的に言葉をオブラートに包まずGリーダーに伝えている。
  
  すると、伝えた相手が涙したり自分の気持ちを語る場面が明らかに増えているのだ。
  手応えを感じている。
  
  しかし、ある子は気持ちを返してはこなかった。そして気づいた。「言い過ぎたんだ」と。
  
  今度あの子に謝ろう。まだまだ未熟。いや、僕も子ども時代は上手くやれていたはず…。
  
  取り戻そう!心通い合う人間関係と豊かな自分を。
  
  【文:守屋 謙】