謹んで新春のお慶びを申し上げます。
  
  さて何を書こうか…。今の自分の頭の中を大きく占めていることは、
  何と言ってもやはりシーズン真っ只中のスキーである。
  
  ガイア自然学校でスキープログラムを展開する中で考えていることを
  お伝えしたい。
  
  一番大切にしていること、それは「『スキーって楽しい!』を生み出すこと」。ここに全力だ。
  
  
  スキーのすばらしさについて、自分の経験から考えてみた。
  
  やはりまずは何と言っても、大自然の冬山を全身で感じられることだろう。
  子どもも大人も、雪国の冬を健康的に楽しめるスポーツだと思うのである。
  
  そして楽しみの中にあるもう1つのすばらしさは、
  「自分の成長を実感できること」と、そこから生まれる「自信」だと思う。
  他の体験活動に比べて、スキーは実感を得やすいと思う。
  
  ではスキーを通じて子どもたち自身が実感する成長とは何だろう?
  
  それは怖さや不安に対して自分なりに勇気を出してチャレンジし、
  失敗を繰り返した後に克服した成功体験や達成感だと思う。
  それらの過程を経て自信につながると信じている。
  
  いいことづくしのスキーだが、
  子どもたちにスキーを教える難しさについても触れておきたい。
  
  「どうして曲がれんかな〜」「早く起きられ!」「置いてくぞー」…
  ゲレンデでたまに耳にする親の言葉である。
  
  親が子どもにスキーを教えることの難しさは、
  スキーをしたことのない親はもちろん、
  スキーを愛している親にとっても想像しやすいのではないだろうか。
  
  わが子ができていないことに対してイライラしたり、
  自分が滑りたいのもあって子どもに早く滑れるようになってほしいと
  急かしてしまったりしがちである。
  
  親子の雰囲気が悪くなると子どももやる気がなくなってしまい、
  それが「もうスキーしたくない…」につながってしまうという悲しい現実…。
  
  
  その点で価値を持つのがガイア自然学校のスキープログラムだと思う。
  
  いつもガイアで大切にしていることがスキープログラムにも活きている。
  
  子どもの気持ちを聴こうとし、子どもが主体であり
  大人は援助者であることを意識している。
  だからこそ一方的なレッスンで縛ることはない。
  
  もちろん安全を考えて制限することもあるが、
  子どもたちが最大限楽しめるように技術面や精神面でサポートする
  Gリーダーが多く存在している。
  
  子どもたちの笑顔と自信が生まれるよう、全力のシーズンはまだまだ続く!   
  
  【文:守屋 謙】