昨年度より、富山市婦中町にある山を地元の人の好意でお借りし、
  「ガイアの森づくり」と称して手を入れ、子どもたちが遊べるフィールドを
  少しずつ作っている。
  
  
  これまでの1年間は、思い通りにことが運ばずなかなか難しかった・・・
  というのが正直な感想だ。
  
  春夏には、草を刈り枯木を伐採してチップにするという作業をした。
  時にはGリーダー総出で作業することもあったが、
  基本は少人数で地道に続けるという日々。
  汗か涙か鼻水か(花粉症です)わからなくなるほど、
  ぐちゃぐちゃになって作業を続け、
  少しずつ森が明るくなって歩けるほどにはできた。
  
  秋冬にはトイレ小屋を建てた。
  インフラが全く整っていない場所なので、まず、どういう方式の
  トイレにできるかという勉強から始めた。
  
  水道局に行ったり、浄化槽協会に行ったり、
  どこからか仕入れた情報で「トイレに詳しい人」に会いに行ったり・・・。
  結果、簡単ローコストで自然にも優しい「コンポストバイオトイレ」
  作ることにした。水を使わず自然の力で糞尿を分解し、
  堆肥化して土に戻すというエコトイレだ。
  
  小屋については、人のつながりから出会った昔ながらの伝統工法を守る
  大工さんに、多大な協力をいただいて、雪解けの頃に完成した。
  太い柱の立派なトイレ小屋ができた。
  本当はもっと自分の力で建てたかったという反省は残ったが、
  今まで何もなかった場所に何かが建つということは
  これほど嬉しいものかと感慨深くなった。
  
  
  また、秋には親子対象のイベントを行ったり、
  普段の活動でも数回子どもたちを連れてきた。
  それらの活動中、僕は終始笑みがこぼれてしまうほど嬉しかった。
  その時強く感じたことは、「自分が手をかければかけるほど思いが強くなり、
  思いが強くなった分だけやりがいが大きくなるなぁ」
ということだった。
  
  
  
  今年度も、「ガイアハウスを建てること」と、
  「もっと居心地のいい森のあそび場」をつくることを目標に、
  子どもたちのため、そして自分自身のためにがんばりたい!
  
  
  
  森づくりのサポートをしてくれている林業のプロの方に、
  最近言われた一言で元気が出た。
  
  「守屋さんの仕事は木を切ることじゃない。そこは任せてください。
  守屋さんにしか作れない子どもたちのための場を作って下さい。」

  
  自分だけでは何もできないが、出会った人たちの協力で
  イメージは現実になるんだと実感した。
  
  さあ明日もガイアの森へ出かけよう!
   【文:守屋 謙】