キャンプとは冒険そのものだ、と思う。
  
  そしてその冒険を乗り越えて、ひとまわり大人になり、
  たくましくなって家に帰ってくることが、キャンプに子どもを行かせる
  親の期待や思いの1つではないだろうか。
  
  
  
  先日実施した、「海とあそぶキャンプ」。
  
  1泊2日の短いキャンプではあったが、
  親と離れて初めて外泊する子にとっては冒険だ。
  
  日中は海で楽しくあそんでいた子が、
  日が落ちて美しく燃える焚き火で作った夕ご飯を食べ終わる頃には、
  家族のことを思い出す。
  そしてみるみる間に大声で泣き出し、
  
  「家に帰りたい!」「ママに電話して!」
  
  と叫ぶように訴えてきた。
  
  担当のリーダーは、ただ気持ちを受けとめるということしかできない。
  リーダーの個人的な気持ちは、
  「帰らせてあげてもいいのではないか・・・」という思いになってくる。
  
  私たちスタッフも、ずっと泣き続け訴え続けてくる子を目の当たりにしても
  気持ちは全く揺らがない、と言うと少し嘘になってしまう。
  
  結局その子は、泣き疲れて星を眺めながら寝てしまった。
  
  後で担当リーダーに聞くと、寝る直前には、
  
  「どうせ無理なんでしょ。」と漏らしていたという。
  
  そして翌朝、ケロッとした表情であそぶその子の笑顔に
  リーダーも私たちスタッフも救われる思いになったのだ。
  
  そこに何があったのか。
  
  私は、「自分の気持ちに自分でけじめをつける」ことができたのだと考える。
  
  
  
  自分の気持ちを誰かに否定されたり、ごまかされたり、
  無視されたりすることなく、誰かにしっかりと聴いてもらうことで、
  子どもたちは自分で壁を乗り越える力を
  もともと持っているはず、と考えている。
  
  ガイアのリーダーがその「誰か」になれればと願っている。
  
  
  
  この夏もガイアのいろんなキャンプで多くの子どもたちが成長していく。
  
  まだまだ夏は終わらない。
  
  キャンプとは冒険だ!
  【文:ラガー】