今年度も残すところあとわずか。この季節は旅立ちの季節でもある。
  
  ガイア自然学校でもGリーダー6期生が卒業を迎える。
  ついこの間、入学してきたばかりのような気もするが、
  もう4年が経つと思うと、自分の中で月日が経つ感覚を疑ってしまう。
  
  卒業する彼らにとって、ガイア自然学校のGリーダーとして
  過ごした大学生活の日々がどのようなものだったのか、
  Gリーダー卒業式での彼らの言葉を楽しみに待っている。
  
  僕から見ても、ともに4年間を過ごした同期仲間との絆は
  かけがえのないものだと思うし、とてもうらやましく思う。
  そして、たくさんの子どもたちと遊びながら築いていったもの、
  親御さんとの交流から学んだことは計り知れず、彼らの財産となるはずだ。
  
  
  
  高校を卒業したばかりの子どもから、
  社会へ羽ばたいていけるだけの力をたくわえることができるかどうかは、
  大学生活をどう過ごすかにかかっていると思う。
  
  その点、手前味噌ながらガイア自然学校の
  Gリーダーという役割から学べるものは大きいと信じている。
  これほど幅広い年代の人々と深く関わり、
  自分を見つめる機会を得られる環境はなかなかない。

  
  親御さんからいただく言葉の中にもそれが表れている。
  数年前に沖縄無人島キャンプに参加した子の親御さんからの言葉を紹介したい。
  
  「今まで『されてきたこと』を、これから相手に『してあげられる』様な
  体験ができればとの想いがあり参加させました。
  キャンプでのGリーダーの背中を見て、
  『大きくなったらGリーダーとして参加できないか』と相談を受け、
  大変嬉しく感じております。」とあった。
  
  この言葉が表していることは、子どもから大人へ成長するということが、
  してもらう受け身の姿勢から、してあげられる積極的な姿勢になること、
  つまり主体的に行動できるようになるということだと思う。

  
  
  
  卒業生たちは今、教師や保育士、公務員やビジネスマンとして、
  様々な悩みを抱えながらも世のため人のために活躍している。
  
  毎年、卒業生を送り出すことは寂しくもあるが、楽しみでもある。
  彼らがどのように生きていくのか、ずっと関心をもって見守っていきたい。
  
  そして、同じように子どもたちもどんどん成長していく。
  環境が変わり、ガイアに遊びに来られなくなってしまう子もいることが
  とても寂しいが、子どもたちの中でガイアでの体験が
  原風景として残り続けることを信じています。
  
  また来年度もガイアに遊びに来て下さいね! 
  【文:守屋 謙】