「ふりかえりが嫌い。」
  「ふりかえりが長くて面倒くさい。」
  「みんなの前で自分の気持ちを言うのは苦手。」

  
  こんな言葉をよく耳にすることがある。
  これは、活動後の事務所で行われるGリーダーふりかえりに対する言葉だ。
  
  ところが、こんな言葉も耳にする。
  「ふりかえりがあるから活動に出てる。」
  「先輩の話を聴くと、自分が考えもしなかった視点に気づかされる。」
  「自分の気持ちを聴いてもらえて、嬉しかった。」

  
  賛否両論、個人の好き嫌いがはっきりするのだ。
  
  Gリーダーのふりかえりは、自分の気持ちに焦点を当てて
  1日の活動をふりかえり、紙に記入した後、
  ペアや小グループや全体の輪で話すということをやっている。
  
  何のためにやっているのか、それが
  Gリーダー1人ひとりの腑に落ちていないという自分の力不足も感じている。
  紙面を借りてGリーダーには伝えたいし、会員の親御様にも知ってもらいたい。
  
  
  結論から言えば、Gリーダーの成長と子ども達のより良い場づくりのためなのだ。
  
  どいうことかと言うと、Gリーダーのふりかえりには
  リーダー個人が成長できるチャンスがたくさんちりばめられている。
  
  例えば、自分の気持ちを他者に伝える機会があり、
  他者の気持ちや考えを受け止める機会があり、そしてそこにいる皆が
  それらをできるような場を作れる人間になれる機会がある。
  
  場を否定しても、実は自分もその場を作る一員なのだという気づきから、
  主体性を発揮するようになる機会がある。
  
  
  笑いあり、涙あり、学びありのふりかえりが
  Gリーダー同士の絆を深めてくれると実感している。
  だからこそ、多少の非難や文句があっても譲れないのだ。
  
  だが、そもそも「成長したい」と思っていないリーダーにとっては
  苦痛かもしれない。
  
  しかし、人には皆「良くなりたい」という欲求が備わっているのだから、
  そこを引き出したり気づかせてあげられるように、
  自分自身も成長していきたい。
  
  そんな日々を積み重ね、太い絆でつながったいい関係のGリーダーが作る場が、
  子どもたちの不安や緊張を取り除く。

  
  そして子どもたち一人ひとりがのびのびと自分らしくいられる、
  あったかい雰囲気の場になるのだ。
  【文:守屋 謙】