今年の晩秋は、リーダーにとっても自分にとっても学びや気づきが盛りだくさんだった。

昨年、コロナで中止し延期していた「富山・イタズラ村・子ども遊ばせ隊の早川たかし」
の講演ワークショップ。
富山だけでなく日本中を飛び回り、
子育て支援や人材養成に長年尽力され子どもの自由な遊び環境を作ってきた人だ。
恒例の皿回しやけん玉などの伝承遊びを体験したり、
早川氏が語る「あそびが子どもと親を救った」数々のストーリーを聴き、
「あそびの可能性は無限大だ」と感じることができた。
また世界に起きている問題に目を向け、
一人ひとりができることを行動しようという熱い想いをGリーダーに語ったことで、
彼らの視点が広がり、普段のガイアの活動や自分を俯瞰し、その意義や価値を感じてもらえる研修となった。
早川氏にとって約2年ぶりの対面でのワークショップだったようで、
誰よりも楽しみ喜んでいた姿を見てこちらも嬉しくなり、また好きになった。

石川県のガイア自然学校との交流が活発になっている。
11月にGリーダー企画で交流運動会をし、
2月までの子ども達との活動で「Gリーダー交換留学」を行っている。
希望する2、3人が、前日ミーティングから活動後のふりかえりまで、
泊りがけで参加してくる旅のようなものだ。
揃って口にするのは、「同じだけど違う。」「来て(行って)よかった」ということ。
根底にながれる理念は同じでも、表現方法や仕組みや考え方が違っていると感じるようだ。
学び合う環境を作れたことへの満足感か、若者同士の新しい出会いにこちらも何だか嬉しくなるのだ。

日本環境教育フォーラムというネットワーク団体のオンライントークイベントに、スピーカーとして出演した。
分科会テーマは「自然学校経営者のワークライフバランスを考える」
共通するのは家庭を持ち、子育て中だということ。
それぞれの一日のスケジュールを紹介したり、子育て論を語り合ったりした。
何より生まれたものは家族への感謝の気持ち。
自分の子どもと休日を過ごすことが普通の父親より少なく、
好きなことをやらせてもらっていることへの理解を実感した。
僕にできる子育ては「背中で見せる」ことしかないと思い、まだまだ頑張っていこうという元気をもらえた。

ガイアの森に建築中の母屋に薪ストーブを設置した。
屋根に穴を空ける工事なので専門の職人さんにお願いしたのだが、
作業の合間に教えてもらった薪の割り方に目からウロコだった。
「割るのではなく切る」感覚。まだものにはできていないが、練習してぜひ身につけたい。

いろいろな学びや気づきは、ふりかえると全て人との関わりから生まれている。
コロナ禍で失われていた人と人の交流が取り戻されつつある今、育ちあう日々を積み重ねていきたい。

             【文:守屋 謙】