スキーで育つ心 今年は雪に大変恵まれ、雪遊びやスキープログラムを予定通り行うことができた シーズンだ(まだ終わっていない)。 1シーズンに日帰りやキャンプなどでこれだけ多くのスキープログラムを行っている 自然学校はそう多くはないと思う。 ガイア自然学校とやまがスキープログラムをたくさん行っているその理由は、 私自身スキーが大好きなことももちろん大きいが、 スキーが人を大きく成長させる力を持っているからでもあるのだ。 子どもだけでなく、Gリーダーにとっても、私自身にとってもだ。 1月の立山スキーキャンプで、コブを滑ってスキー板を折ってしまうほどに転んだ子から 担当リーダーにかけられた言葉、「やってみればいいじゃん!」は、 そのリーダーがコブを滑ることをためらっている背中を押した。 リーダーふりかえりでは、「子どもからの言葉で、やる前から判断してやろうとしない自分に気づかされ、 挑戦する大切さを子どもから学んだ。」と語っていた。 またレンジャーズ「スキーに挑戦!」では、非圧雪斜面を滑ることが好きな子を担当したリーダーが、 普段自分では行かないような場所やコースや滑り方を体験したことで、 たくさん転んだことも含めて今までとはまた違う角度からスキーを見ることができ、 新たな楽しさを知ることができたと語っていた。 2月のわくわくスキースクールでは、はじめてスキーを体験する子たちがたくさん参加していた。 はじめはスキー板を持って坂を登ることがあったり、転ぶことも多く、気持ちが折れそうになる子もいた。 でも一緒に滑る子どもやリーダーがいるからこそ、負けん気を発揮してがんばる子、 リーダーから優しく声をかけられがんばる子など様々だ。 そして滑れるようになった時の嬉しさや楽しさ、 そして何よりスキーを通して「自信」をつけていく様子を顕著に感じることができた。 私自身にとってもスキーは単なるスノースポーツではなく、 自分が気づきを楽しんだり成長を実感したり、元気や幸福感を得るための大切なものだ。 一人でばかり滑っていても、それらは得られない。 人と関わり合いながら、冬の大自然の中で遊べるからこそ得られるものだと思うのだ。 大人になるにつれて、冬や雪に対してのマイナスイメージを持ちがちだからこそ、 子ども時代にスキーや雪と触れ合って、雪を、冬を大好きになってほしいと願っている。 そしてこんなにも雪に恵まれた富山県にいることを誇りに思ってほしいと、心の底から思っている。 スキー学習を取りやめる小学校が増えてきている昨今、 ガイアでのスキー体験の意義は大きく、活動を通して郷土愛を育みたい。 【文:守屋謙】 |